容量増加のためのハードディスク交換(RAID1 + LVM)

Linux

はじめに

前回Linuxで構築した「RAID1 + LVM」の容量を増やすためにハードディスクを交換する方法を調べました。
/dev/sdxのxはOSを起動するたびに替わるのでUUID、またはUUID_SUBで判別します。

今回は下記構成のmd1(Slot4、Slot5)で行います。
また、今回行うのはファイルシステムの拡張なので、アンマウントせずオンラインで行います。
縮小の場合はアンマウントする必要があります。

環境

- Debian 12 bookworm

- mdadm 4.2-5
- lvm2 2.03.16-2

- SSD 1TB 2台
  起動用 RAID1
      243M     EFI System
      931.3G   Linux RAID
  Slot1
  Slot2
    
- HDD 8TB 4台
  データ用 RAID1 x 2
  Slot4
  Slot5
  Slot6
  Slot7

/dev/sdxとUUIDの関係の把握

以下のコマンドで/dev/sdxとUUIDの関係の把握し、交換するハードディスクを特定します。
/dev/sdxのxはOSを起動するたびに替わるので、毎回行います。
md1の交換する2台のハードディスクのうち、1台目を/dev/sdc1、2台目を/dev/sdd1とします。

sudo blkid

sudo dmesg

sudo fdisk -l

RAID1の再構築 md1

md1の1台目(/dev/sdc1)のハードディスクを故障状態にします。
Shutdown後にハードディスクを交換します。

sudo mdadm /dev/md1 --fail /dev/sdc1
sudo mdadm /dev/md1 --remove /dev/sdc1
sudo shutdown -h now

新しいハードディスクにパーティションを作成します。

sudo fdisk /dev/sdc

gコマンドでGPTにする
nコマンドでディスク全体を1個の領域で確保
tコマンドでパーティションタイプを変更(42:Linux RAID)
pコマンドで確認
wコマンドで書き込み、終了

md1に追加して、同期が完了するまで待ちます。

sudo mdadm /dev/md1 --add /dev/sdc1

同期の進捗状況のチェック

cat /proc/mdstat

md1の2台目(/dev/sdd1)のハードディスクを故障状態にします。
Shutdown後にハードディスクを交換します。

sudo mdadm /dev/md1 --fail /dev/sdd1
sudo mdadm /dev/md1 --remove /dev/sdd1
sudo shutdown -h now

1台目と同様に新しいハードディスクにGPT、パーティションタイプ「42:Linux RAID」でパーティションを作成します。

sudo fdisk /dev/sdd

md1に追加します。

sudo mdadm /dev/md1 --add /dev/sdd1

RAID1領域の拡張 md1

増加した容量を使うようにします。
拡張した領域を同期させない場合は「–assume-clean」を追加します。

sudo mdadm --grow /dev/md1 -z max --assume-clean

LVMの拡張 md1

Physical Volumeを拡張します。

sudo pvresize /dev/md1

Logical Volumeを拡張します。
以下のコマンドで「Free PE」の項目を確認し、拡張するPE数を決めます。
今回は、全ての「Free PE」を使って拡張します。

sudo pvdisplay

sudo lvextend -l +100%FREE /dev/VolGroup/lv

sudo pvdisplay

sudo lvdisplay

ファイルシステムを拡張します。
ext4を使っているのでresize2fsコマンドで行います。

sudo resize2fs /dev/VolGroup/lv

xfsの場合は下記となります。

sudo xfs_growfs /dev/VolGroup/lv

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